2014年1月6日月曜日

老司校区を知ろう 12

第12回 老司の堰

 那珂川は早良区板屋の脊振上流を源流として那珂川町福岡市を経て博多湾に灌ぐ35.1㎞の二級河川です。堰の役割は一般的に、水路や河川をせき止め、水量を調整して農業用水や生活用水を確保するためのものです。
 老司の堰はこれらの役目のほかに重大な役目があったようです。黒田長政公が筑前国主となり、那珂郡警固福崎に慶長6年から7年間の年月をかけて福岡城を完成させました。築城に際し開戦から城を守るために備えた用意周到な方策が三つあります。

・西鉄グランドホテル前の急カーブが築城法に言う四折枡形町割りの仕掛けとなっている。                            
・海に面した寺院15は兵站となった。
・老司の堰を切って落とせば低地部は水浸しになって進入路を阻んだ。


   この説明文は西公園光雲神社境内に掲示
「老司の堰」の案内板は堰の近くに設置されています。



 この堰は1953年(昭和28)那珂川大洪水により6月26日に決壊し田植えが危ぶまれたが応急の築堤を建設し田植えに間に合わせられました。本井堰は29年3月竣工した記録が石碑に刻まれています。
<老司公民館だより 2012年8月号>